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見落としがちなブレーキパッドの種類について。予備知識としてご参考ください👍

  • スタッフブログ
  • 2023.09.05

油圧式ディスクブレーキを搭載したロードバイクが登場してから、早いもので7年程経ちました。

販売当初こそ様々な意見や懸念が飛び交っていましたが、この数年で爆発的に普及し、完全に市民権を得たと言っても過言ではないでしょう。

さてそんな油圧式ディスクブレーキのパッドには、いくつか種類があるのをご存じでしょうか?

”擦り減ったら交換する”という、ある意味使い捨てのパーツに、関心を抱くユーザー様は少ないように感じます。

そこで今回は、普段日の目を見ない”ブレーキパッド”にフォーカスを当て解説いたします。

ブレーキパッドには種類がある

ディスクブレーキのパッドは、主に素材の異なる3種類が用意されています。
レジン(合成繊維樹脂)・メタル(金属粒子)・セミメタル(樹脂/金属混合)の三種類です。

またメーカーによって、パッド自体の形状も様々です。
原則、ブレーキメーカーが製造する純正品の使用が※マストです。
(※場合によっては、同じ形状のサードパーティ製も可)

また同メーカー同士でも、キャリパーのグレードによって、形状が異なるケースもあるため注意が必要です。

3種類の素材

それでは先述した3種類について、各々のメリット/デメリットを簡単にまとめみました。

レジンパッド

 

レジンパッドは、多くの完成車に採用されています。
メタル製と比べ、制動力は弱くなりますが、当然のことながら実用上/安全上の問題は一切ありません。
むしろ当て効きがしやすく、細かいブレーキングを得意とします。
油圧ディスクブレーキを初めて触るユーザー様にとって、非常に安心感の高いパッドです。
また樹脂なので、ディスクブレーキ特有の”鳴き”が少ない点もメリットと言えます。

メタルパッド

メタルパッドの強みは、圧倒的な制動力の高さ。
雨天時では、より高い制動力を得られるため、ウェットコンディションでも走るライダーに大変お勧めです。
一方で、ディスクローターへの攻撃性の高さや、レジンと比べ”鳴き”が発生しやすい点がデメリットといえます。

セミメタルパッド

セミメタルパッドは、レジンをベースに金属を配合したモデルです。
純粋なレジンパッドよりも、制動力は高くなります。
金属を配合してはいるものの、メタルのような特性は良い意味でなく、レジンに近しい存在です。

放熱フィン付き

ディスクブレーキは、ディスクローターをパッドで挟み込むことで制動力を得ています。
そのため長時間のブレーキングを行った場合、摩擦熱によりローターが高温となり様々な問題が発生します。
そこで、ブレーキパッドに放熱フィンを設け、冷却機能を高めたモデルが”フィン付き”です。

一般的に知られている※フェード現象に対し、フィン付きパッドは有効性を発揮します。
(※ブレーキ摩擦によってパッドが発熱し、耐熱温度を超えた場合ガスが発生。 そのガスがローターの間に入ることで、摩擦力が低下しブレーキが利きにくくなる現象。)


いかがでしたか?
頭の片隅に入れておくと、パッド交換時の選択肢の幅が増えると思います。
ご自分のライドスタイルに最適なパッドを見つけて、安心で快適なサイクリングを楽しみましょう♪

この記事を書いたスタッフ

藤木 大貴

藤木 大貴(DAIKI FUJIKI) スポーツ自転車歴15年。高校時代、クリテリウムのロードレースで活動。大学ではトライアスロンに挑戦。 デュアスロンでは、世界選手権出場経験を持つ。