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【自転車と生き方と。スペシャライズド箕面 中の人を紹介。】(スタッフ藤木編)
今回のインフォメーションは、いつもと違ったテイストでお届けいたします。
タイトルの通り、自転車屋で働いている人間は、”どいった人物なのか”にフォーカス。
中の人の自転車人生をインタビューしました。
それではどうぞ↓
Q:名前と年齢を教えてください。
A:藤木大貴(フジキ ダイキ)と申します。
28歳です。
Q:現在所有している愛車を教えてください。
A:ロードはS-WORKS TARMC SL7 。MTBはEPIC EVO COMPを持っています。
今年はSL8のフレームセットを購入して、載せ替えたいですね。
Q:スポーツバイク歴は何年ですか?
A:今年で16年目になりました。
Q:ずいぶん歴が長いですね。簡単に16年間について教えてください。
A:そうですね。気づけば16年…スポーツバイクとはずいぶん長い付き合いです。
初めて手にしたスポーツバイクは、中学1年生のMTBです。
そこからすぐにのめり込み、ツールドフランスの視聴をきっかけに、ロードバイクの世界に飛び込みました。
高校では部活が無かったため、地元の実業団チームの練習に参加し、クリテリウムにちょこちょこ出ていました。
大学からはトライアスロンを始め、インカレを目指していましたが、スイムが苦手で出場は叶いませんでした。
傍らでランニングは速くなったので、デュアスロンに挑戦。これが上手くいったんです。
2016年にスペインで開催されたデュアスロン世界選手権に出場し、翌年2017年も出場権を獲得しました。
Q:競技をメインにロードバイクと関わってきたんですね。ちなみにデュアスロンはどんな競技ですか?
A:簡単に言うとスイムがありません。スイムが苦手だった私にはありがたい競技です(笑)
しかしトライアスロンより短時間なので、ハイスピードレースで運動強度はかなり高めです。
日本ではカーフマンというシリーズ戦があり、ラン5㎞-バイク30㎞-ラン5㎞で順位を競います。
世界選手権だと少し距離が長く、ラン10㎞-バイク40㎞-ラン5㎞となります。
Q:世界選手権での思い出を教えてください。
A:長くなってしまいますが、全て思い出です。
そもそも出国前に胃腸風邪になってしまい、随分身体が弱りました。
さらに現地への移動も長時間で大変でしたね。会場はアビレスという港町。首都マドリードから、バスで6時間くらい掛かったと記憶してます。
移動で身体が凝り固まって、ホテルに着いてすぐ走りに出掛けました。何より驚いたのは、私が出場するクラスでは、ラン/バイク共にコースの試走ができなかったことです。
ただでさえ慣れない欧州の右側通行ですので、配られた英語のコースマップを熟読しました。レース中の記憶は、とにかく走る事に必死でほとんどありません。
ただ現地の熱狂はほんとに凄くて、大会期間中はお祭り騒ぎ。競技に対しての理解や文化の違いを肌で感じました。
日本にもそんな日が、早く訪れてほしいと願うばかりです。
Q:17年の世界選手権はどうして出場しなかったのですか?
A:就活があったからですね。
余談ですが、元々は不動産関係の仕事に就きました。
こう見えて、宅地建物取引士の資格を持っています(笑)
Q:ありがとうございます。初めて出場したレースについても教えてください。
A:今でも鮮明に覚えています。初めて出たのは、意外にもタイムトライアルです。しかもMTBで。
中学生の自分は、レース会場の雰囲気にのみ込まれとても緊張しました。
なんせ周りは、いわゆるハイエンドのロードバイクやTTバイクだらけでしたからね。この時に良くも悪くも、自転車競技は機材スポーツなんだと、強く認識しました。
成績は下から3番目くらいでしたが、今となってはものすごく良い思い出です。
Q:大学を卒業した後は、自転車とどのように関わっていましたか?
A:意外と思われるかもしれませんが、社会人1年目は、学生の時以上に走り込みました。
完全にストレス発散と現実逃避ですね(笑)
休みは朝から晩まで自転車。当時はヒルクライムにはまって、地元奈良の山々を走り回りました。
夏場はそれに飽き足らず、町民プールで5㎞ほどスイムを追加したり。会社からは、夏季休暇中に宅建の勉強をするように強く言われていましたが…
休暇明けに僕だけ真っ黒。案の定、上司からガッツリお叱りを受けました(笑)ですがこの時期に初めて、純粋に走る楽しさに気付きました。
また自転車が、心身共に健康をもたらす素晴らしいスポーツであるということもです。恐らくこの経験が無ければ、今の仕事に就いていなかったと思います。
Q:ここまでお付き合いいただき、ありがとうございました。
これが最後の質問です。あなたにとって自転車とは何ですか?A:予想はしていましたが、難しい質問ですね。
しいて言うならば、友達といったところでしょうか。
なにせこの16年間、ずっとそばに居たわけですから。自転車から本当に多くのことを学んだと思っています。
格好の良いことは言えませんが、仲間・喜び・楽しみ・悔しさ・痛み、全てを僕に与えてくれました。ペダルを漕いで進むだけの単純すぎる乗り物が、自分の人生を変えたと思うとなんだか不思議ですね。
今後どういった形で自転車と関わり続けるかは分かりませんが、生涯を通じてこれからもそばに居ることは間違いありません。
いかがでしたか?
敷居の高いとされるスポーツバイクショップですが、スタッフの人となりが分かれば、少しイメージが変わるのではないでしょうか。
またこのインタビューを通じて、スペシャライズド箕面を知る機会になれば幸いです。
次回はスタッフ渡邊のインタビューを掲載予定です。