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Aethosを考える~市販最軽量ディスクロードは、なぜ今 選ばれているのか。~(実走編)

  • スタッフブログ
  • 2024.05.27

先月のマガジンにて、AETHOSの考察記事を掲載。

昨今のトレンドとは真逆のノンエアロ・ケーブル外装という、極めてノーマルな仕様のAETHOS。
発表当時こそ受け入れられなかったものの、今爆発的に普及し、多くのホビーライダーから圧倒的な支持を得ている。

前回のマガジンでは、”今、Aethosが選ばれている理由”を私なりに考察し、その魅力に迫った。

今回は実走編として、Aethosの走りについて私が感じた事をお伝えしよう。

前回の記事はこちらから↓

 

To Find A New Perspective「Aethosが見(魅)せる新しい景色」

春の陽気に切り替わった先月末。朝9時、店を開ける前に、試乗車のAethosでラフなサイクリングへ。
ポジションは完璧に出せないので、とりあえずサドルハイトだけ調整した。

これまで草レースやトライアスロンを通して自転車に乗ってきた私は、いわゆるレーシングモデルのみを選んできた。
そんな身にとって、Aethosは非常に新鮮さのあるバイク。テストライドに期待が膨らむ…

スペシャライズドの新作アパレル”Prime”に袖を通す。
テストライドに適した最高の気候であった。

コースは箕面のドライブウェイから高山公民館への凡そ15㎞。
前半こそグッと登らなければいけないが、中盤~後半は緩斜面が続く走りやすいコース。

漕ぎだしてすぐに感じる軽快感は、突出して取り上げられる車体重量の軽さ恩恵そのもの。
ロードバイクを購入する上で、やはり妥協することのできない要素だと改めて感じる。

ドライブウエイに入れば、その良さは増々感じられる。
ホビーライダーに多い、軽めのギアでテンポの早いダンシングが本当にしやすい。
それでいて軽いバイクにありがちな、挙動の不安定さはなく、いたってマイルド。
運動強度を意識しない緩い走りから、スピードを乗せて加速するシャープな走りまでカバーする幅の広さが感じられた。
フレーム全体はしなやかで、ウィップを活かした走りができるので、高度なペダリングテクニックは求められない。

Aethosはライダー・脚質・スキルを問わず楽しめる懐の深いバイクである。

ホイールは、Roval Alpinist CL2を。タイヤはモデルチェンジしたS-WORKS Turbo 28Cをクリンチャーのままで。
Aethosのしなやかさを更に伸ばすには、チューブレス化は必要不可欠であろう。

とはいえ、チューブドでも、路面追従性は高く十分。
先述した通り、フレームもしなやかなので、バイクも路面から弾かれることなくノンストレスであった。

ノーマルすぎる見た目からは、決して想像できない癖のないナチュラルで優しい走行感に魅了された。

今回気になったのは、完成車の場合、最大リアカセットが30Tであること。
34Tに交換すれば、より楽に・より厳しい峠もクリアできると思う。
またローハイトリムに拘らず、ディープリムでイメージを変えるのも面白いだろう。

Concluding Message「最後に伝えたい事」

これからAethosを選ぶライダーは幸せ者だと思う。

競技から離れ、機材ではなく1つの乗り物として向き合う今だからこそ、ライダーに寄り添うAethosのホスピタリティを感じた。

またAethosに乗ることで、ロードバイク然とした”頑張って走る”というしがらみから解放されたように思う。

私にとって正に新しい景色であった。

ハイエンドマシンのような、突出したプロユース感や面白みには欠けるかもしれない。
高速域からもう一段階伸びもないけれど、Aethosと共に過ごす時間が増えるほど、ナチュラルで癖の無い魅力を感じ、ロードバイクの新しい景色が見えてくるはず。

さぁ気を抜いて走りにいこう。

この記事を書いたスタッフ

藤木 大貴

藤木 大貴(DAIKI FUJIKI) スポーツ自転車歴15年。高校時代、クリテリウムのロードレースで活動。大学ではトライアスロンに挑戦。 デュアスロンでは、世界選手権出場経験を持つ。